毎日聴いています <愛知県Fさんから頂いたメールより>
優しくて、何もかも包み込むような、透明感あふれる慈愛に満ちた歌声は、まさに子守歌として、私の心の中に響いてきます。
響くというより、天から、宙(そら)から光が降り注いでくるような感じでしょうか?とても壮大な広がりを感じます。と同時に、「祈り」の気持ちも沸き起こります。心地よい調べに身をゆだねて、たゆたう自分がいます。
タイトルの「宙の囁き」はピッタリですね。そして、このテーマは、MAGIの部屋で語られる思いとも通じるところがあるのではないでしょうか。
奥様の声を一番理解されている、ご主人のてっせいさんが手がけていらっしゃるのですから当然なのでしょうが、奥様の声の魅力が余すところなく伝わっています。そしてその歌声に重なる繊細で美しい、てっせいさんの伴奏。本当に見事なコラボレーションです。素晴らしいです。
そして、藤島さんの歌詞。環境アート・空間デザイナーの藤島さんから紡ぎだされる言葉は、3次元の世界ですね。曲を聴いていると、
「そよぐ風、たなびく雲、降り注ぐ光、舞い上がる火の粉、雨を受け、光り輝く大地、そして、青い地球とそのまわりを囲む宇宙」、が、映像としてはっきりと見えてきます。
《あいたい》
鐘の音が、このアルバムの始まりを告げているのでしょうか?それとも鎮魂の鐘の音でしょうか?
「あいたい・・・・」震災で被害に遭われたすべての方々の思いでしょう。でも、悲しみだけではなく、「前を向いていこう」という希望の光、そして祈りをも感じさせる「あいたい・・・」に聴こえます。
《ざわめき》
「あいたい」から、つながるようにこの曲が始まるのが物語のようで、スッと心の中に曲が入り込んできます。
「ざわめき」は、このアルバムの中で一番好きな歌かもしれません。それは、私の大好きな、てっせいさんの「星シリーズ」に通じる曲調だからでしょうか?
初めて聴いた時、奥様の声に重なって始まるリコーダーの音色を聴いただけで、涙がこぼれてしまいました。
この曲は宇宙の広がりを感じさせ、また大きく包み込まれるような安心感をもたらします。母親の胎内にも似た安らぎというのでしょうか?
2番では、森の中を流れる川のせせらぎと木漏れ日、そして3番では、見晴しのよい丘の、白樺の林の中をさわやかに吹き抜けていく風を感じます。
間奏では、木の葉が風でクルクルと空に舞い上がり、はるか上空で光の粒となってはじけて、今度はその光の粒が地上へと降り注いでくる映像が浮かんできます。自分も、その光景を俯瞰で見ているような感覚になります。
そして4番の間奏が終わり、それらがまた元の場所へもどっていき、最後の5番で、静かに大地に沁み込んでいくような気がします。
《いつつのそれは》
この曲は、おかあさんが子どもと語らっているようで、とても愛らしい曲ですね。私は最初に聴いたとき、中田喜直の「おかあさん」を思い出しました。
藤島さんがおっしゃるように、五感を大切に、子どもたちを育てていきたいものです。
《そよ風に吹かれて》
まさしく風の奏でる楽曲ですね。伴奏が素晴らしいです。たくさんの音が重なり、絡みあって、「心のざわめき、「心のひだ」を映し出しているようです。
《オーロラ》
私はオーロラに憧れていて、いつかは見たいとずっと思っています。「アラスカの定点観測地点でオーロラが発生するとパソコンにメールが届き、ライブ映像が見られる」というサイトにも登録しているほどです(笑)。
オーロラの映像を見ていると、音が聴こえないのが、不思議なほどです。この楽曲を聴き、「あぁ、本当はきっとこんな音楽が聴こえてるんだろうなあ」と思いました。
私の抱くイメージにピッタリです。聴いていると、光の帯がゆらめいて、刻一刻と姿を変えていくさま、そして光がスパークして大爆発するさまが目に浮かんできます。
《午後の詩編》
この曲は、どこか祈りにも似た感覚を覚えてます。奥様の透明な声が、スーッと空に吸い込まれていくような感じがします。
《おやすみ》
この歌は、以前参加したロバの学校で聴いた曲の中でも、特に印象深い曲でした。聴いていると、そこでの思い出が次々に浮かんでは消えていきます。
当時、歌いながらなぜだか、ふと涙がこぼれてしまったのですが、もしかしたら、この子守歌の中に、亡くなった人たちの思いを、知らないうちに感じとっていたのかもしれません。。
《闇にひそむ紫》
入院中に作られたというこの曲、そういう時に作ると、普段とは異なる曲想になったりするものなのでしょうか?歌詞のイメージもあるでしょうが、いつもとは違う、てっせいさんの世界を感じます。
《高遠ゆかし》
高遠はお城と桜で有名な場所ですよね。私はまだ訪れたことがないのですが、伊那谷から眺めるアルプスの山々は、何度も目にしている風景ですので、曲を聴いていると、その景色が目の前にパァッと広がります
。この曲で、踊りの輪が広がっていくなんて、ステキですね。それにしても、てっせいさんの奏でるヨーロッパの古楽器たちが、見事に調和していますね!!
私もこの曲に合わせて踊ってみたくなりました。
《レクイエム》
私の中では、夕暮れの中、広い荒野の中に続く一本の道を進む、葬列をイメージさせる曲です。首(こうべ)を垂れて、ゆっくりと歩いていく人々の影が、夕日に照らされて長く伸びています。
途中、雷雲も沸き起こり、空も一気に暗くなりますが、その後、その進む道の先に、次第に光が射して、明日への一筋の光(希望・未来)を感じさせ、その光の中に人々が包まれて、次第に遠ざかっていくような印象のラストです。
《僕がモンシロチョウだった頃》
この曲は白昼夢のイメージです。全体に白い光の世界。夢なのか現実なのか、人の声がはるかかなたから聞こえてくるけれど、その声も現実なのかさだかではない・・・・そんな、おぼろげな風景を感じさせる曲です。
《母の愛の歌》
白昼夢から目覚めて・・・。
最後は、再び何もかもを優しく包み込む、天から降り注いでくるような声で、聴いている私たちに安らぎをもたらしてくれます。
これはまさに、母親の声、子守歌ですね。悠久の調べ、宇宙への広がりをも感じさせる楽曲です。
この最後の曲で、世界をグルリとまわって、また、ここ(母親のふところ)にもどってきた・・・・そんな感じもします。この曲の余韻がステキです。
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優しさに充ちた音楽ですね <神奈川県のJさんからのメールより>
律子さんの高遠ゆかしは歌い回しが民謡歌手のようで驚きました。
どれも素敵な広大な音の拡がりを感じました。
個人的には特に、あいたい、闇にひそむ紫(上野さんから想像出来ない曲でした。律ちゃんの歌い方も他と違いますね)、高遠ゆかし、レクイエム、僕がモンシロチョウだった頃、母の愛の歌 が好きです。
お二人の昔から変わらない暖かな人柄が滲み出ているCDだと思いました。
沢山の方の耳に届くと良いですね。
一つ質問ですが <東京都Sさんからのメールより>
透き通るような律子さんの声とてっせいさんの奏でる古楽器が相まってタイトル通りに宇宙へ拡がって行く、
あるいは宇宙から舞い降りて来たような心地よい気持ちになりました。
また、被災地の方々への哲生様の強い sympathy を感じました。
何度も何度も聴くことによって、また違った感じ方が生まれてくると思います。
一つだけ質問なのですが、6曲目の”午後の詩編”の2行目の歌詞、”あなたは満点の虹を見るでしょう”
とその英訳である” You'll see a perfect rainbow”とありますが、”満点の虹”とはどのようなものなのでしょうか?
もしお時間がありましたら、ご教示下さい。
Answer <上野哲生の返信>
すみません。これは大きな校正ミスで、早くからここは違っているとの指摘がありました。
それをdesignの藤島さんの方に伝え忘れていて、そのまま訳もしてしまいました。
つまり「満点の虹」ではなく「満天の虹」なのです。
私は英語が得意でないため、ほとんど任せっきりになっていたので、英訳もそうだったという事をつい2日前に知りました。
丁寧に読んでいただいた方々、すみませんでした。
「あいたい」 <長野県Sさんからのメールより>
この曲を聴いて素直に感じたことを書かせて下さい。
僕自身3月11日の震災があって何かをしなければという衝動に駆られました、
けれども恥ずかしい事に結局何もしないまま今日を迎えてます。
この曲を聴いて実際の被災に遭われた方達の切なる想いや、我々の願いというものが間接的ではありますがひしひしと伝わって来ました。
客観的にも主観的にも書かれているこの曲の「物語」が多くの人の手に届いて分かち合えたらと願っています。
大変刺激を受けました <東京都Yさんからのメールより>
私の所にCDが届いた瞬間、私たちを取り巻いている不可視の循環の糸が形を得たような感激を覚えました。何度も聞きました。私のオーディオは最低レベルのものですが、一曲目の「あいたい」が流れ始めた途端、音が見えるかの如く、球体とも言える立体化したスペースを味わいました。一つ一つの言葉が自然に私の身体に入ってきて、何かを産む感覚さえも味わいました。律子様の音色はおおぞらの音ですね。自然界の音が言葉になり音符になり、そして意味を持つという限りなく贅沢な体験を頂きました。・・・・
ざわめき <愛知県Yさんから頂いたメールより>
どれもステキですが、やっぱり、私は「ざわめき」が一番好きです。
最近では、リコーダーの旋律に耳を澄ませて聴いています。
すると、また別の世界があらわれてきます。
この時は、ボリュームをグッと上げて、目を閉じて聴きます。
本当に美しい旋律で、心が洗われていくようです。あまりに好きすぎて、ピアノで音をたどったりしています。
どうして、こんなに美しいメロディーが生み出されるのでしょう?さらにリュートなどの繊細な調べと幾重にも音が重なって・・・。
まさに音の魔術師ですね。
他の方が、CDの感想で書かれていましたが、てっせいさんのあたたかなお人柄が、自然とにじみ出てきているのでしょうね。
3番ではリコーダーにかわって、オーボエに似た音色が流れてきますが、この楽器はなんでしょうか?
4番では、リコーダーとこの楽器が重なり合うところが、印象的です。
使われている楽器のひとつひとつに集中して、旋律をたどっていく楽しみをこの「ざわめき」で見つけました。
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